「学部生のための研究講座」〜はじめに〜

ちぐはぐアクティブ・ラーナーの「凡さんす」(@academicocktail)です!

卒業論文の時期が迫ってきしたね。4年生のみなさん、進捗はいかがでしょうか…?

私はといいますと、うちの学部は卒論を課していないので、論文を書かなくても卒業できます!!( ̄▽ ̄)

…という恵まれた状況にありながら、実はいま、ゼミで研究を進めているほか、友達と自主的に一本懸賞をめざして1本論文を書いているので、2本の論文執筆に追われています(^^;;

さて、自分で研究を進めながら、「学部生のための研究ノウハウを書いたら需要あるのではないか」と思ったので、ブログで不定期連載をしてみることにしました!

ちなみに、私はいま大学4年生ですが、3年生終了までに学術論文を2本仕上げているので、全国平均で見れば一定以上学術研究・論文執筆経験のある学部生かと考えています。

その過程で多くの失敗をしましていますので、同じ轍を踏まない人を増やすための記事を書くことは需要があることだと思い、「学部生のための研究講座」(仮名)を連載することにしました!

この記事は、同連載の序文(はじめに)にあたる内容です。興味のある方は、以下をお読みください。

学部生の研究には、特有の問題がある。

私は院生やプロの研究者になったことがないので正確なことはわからないのですが、自分で研究を進めながら、プロによって書かれた論文を読んでいると、「学部生の研究は、院生以上の研究とは大きく違う」と感じます。

それも、かなりネガティブな意味で違います。

とにかく、学部生の研究は、「ないないづくし」なのです。以下に、「研究あたって必要なのに、学部生が持っていないもの」を3つ挙げます。

①知識がない

ほとんどの学部生は、自分が研究するテーマに関する知識が乏しいです。

すでに学部で修行を積んだ修士課程・博士課程の学生や、ウン10年も1つのテーマで研究を続けている学者の方と比べれば、知識量が全く叶いません。

知識量がないと、まず研究を始めるところから不利です。

・このテーマにおいて、どういう研究が必要とされているのか。

・どういう事例が分析対象として使えるのか。

こんなことがわからないので、効率的な情報のインプットも、創造的な理論の構築もできません。単位時間あたりの進捗がかなり小さくなります。

②調査手段がない

学部生の研究の場合は、研究に使える資料やデータが非常に限られています。

例えば、「男性のジェンダー意識」というテーマについて研究するとします。プロの学者さんであれば、「国軍に協力してもらって、訓練合宿前後の男性にアンケートを取り、価値観の変化を観察する」という手段を取ることができます(参照:ジェンダー観を変える男女共同生活:ノルウェー国軍での実験)。

しかし、学部生の場合は、調査協力をお願いするお金がないので、どこかの機関に協力していただいて本格的に調査を行うのは不可能です。そのため、研究に大事なデータが取りにくくなります。

また、必要なデータを誰かがすでに集めてくれている場合であっても、ネット上に有料で公開されていて、購入しなければ利用できなかったりします。プロの学者であれば買うかもしれませんが、学部生でそこまで研究にお金を使うことは考えにくいでしょう。

以上のように、学部生の場合は、予算の都合上、研究に必要なデータが取りにくいのです。使えるデータは、実施できる研究の選択肢に直結しますので、これは深刻な問題です。

③時間がない

学部生には時間がありません。

部活・サークル、バイト、学生団体、恋愛、旅行、飲み会、麻雀、、、、さまざまな活動と並行しながら研究をすることになるので、研究自体に使える時間はかなり限られています。

もちろん、学者であっても、人によっては、他の仕事が忙しくて全然研究に時間を取ることができないかもしれません。ですが、少なくとも覚醒時間のほとんどを研究に使える院生に比べれば、学部生の方が、時間面での制約が厳しいのは間違いないでしょう。

したがって、どんなに良い研究計画が固まったとしても、作業量が膨大すぎる場合には、時間の都合から諦めなければならないのです…

学部生の研究は、妥協のかたまり。

以上のように、学部生の研究は、様々な制約のもとで行われる妥協のかたまりなのです。

研究を行い論文を書く以上は、身分に関係なく、

・そのテーマのこれまでの研究を一通り調べた上で

・まだ誰も口にしたことのなかった仮説を構築し、

・データを集めてその仮説を実証する

必要があるのですが、「知識も無エ、時間も無エ、データもそれほどあつまん無エ」学部生は、その全ての段階で不利なのがおわかりいただけるかと思います。

ですので、学部生の研究においては、基本的な学術研究のノウハウに加えて、学部生なりの工夫を考える必要があるはずなのです。

もちろん、すでに確立されている学術研究のルールには従って研究を進め、論文を書かなければならず、その意味では、基本的には院生やプロの学者と同じことをする必要があります。とはいえ、研究をする過程では、院生やプロの学者とは違った一工夫が普通になるはずだというのが、私の肌感覚です。

以上が、「学部生のための研究講座」を連載することに至った理由です。

「学部生のための研究講座」:内容

以上の動機を踏まえて、「学部生のだけのための研究講座」に書く内容ですが、ざっくりと、次のようなポイントに焦点を当てながら、研究の初めから論文完成までの流れを解説していこうかなと思います。

(1)最低限気をつけること

学部生の研究である以上、一定程度、プロよりも研究の質が落ちるのは仕方ありません。しかし、それでも守るべきこと、心がけるべきことは多くあります。「研究として成立するために、そしてなるべくいい研究にするために、これは気をつけようね!」ということをお伝えしていきます。

(最低限とは言いながらも、多分結構たくさんあるので、ご了承ください)

(2)作業過程でのコツ

・ネット上にあるデータだけで進められるリサーチクエスチョンの決め方

・手取り早く良い先行研究をネット上で見つける方法

などなど、学部生にでも使いやすい、作業上のちょっとしたコツをお伝えしていきます(上の例はあくまでもイメージです)。私自身、非効率的な進め方をして反省したことがたくさんあるので、自分の失敗経験をもとに、その裏返しを提供することが多くなると思います。

「学部生のための研究講座」:目次

以下が、「学部生のための研究講座」目次です。記事を書いたらリンクを付け足していきます。

<学部生だけのための研究講座「LARUS」目次>

・学術論文って何?勉強と研究の違いから解説

・論文はこうして出来上がる:研究の初めから終わりまでの流れを概観

・まずは、何が不明なのかを確かめる:先行研究のレビュー

・その研究に意味はあるの?:リサーチクエスチョンの立て方

・地球で初めての理論を提示する:仮説の立て方

・ここが踏ん張りどき:実証作業の進め方

・淡々と、でも面白く書く:学術論文の書き方

※更新は不定期です。2018年11月中にはとりあえず一通り形にできたらなと思います。

※上記の記事名は全て仮であり、大幅変更の可能性が高いです

おわりに

散々ネガティブなことを書きましたが、学部生の研究ならではの利点もあるのではないかと私は思っています。

それは、「のびのびと研究できること」です。

私は学者になったことがないので、これは推測でしかありませんが、プロが研究する場合、それが直接自分の今後の人生につながってしまうので、いわば「命がけで論文を書く」というプレッシャーがあると思うんですよね。

院生の場合でも、学者ほどではないかもしれませんが、当然高いレベルの研究結果を出すことが求められるので、これもまたピリピリするんじゃないかと思います。

それに対して、学部生の場合は、どうでしょうか?もちろん卒論が出せなかったら卒業できないので人生がかかってはきますが、とはいえ、「学部生の研究だから」と多めに見てもらえるところも多いです。したがって、あまり気負いすぎずに好きなテーマを好きに研究できるという利点はあるのではないでしょうか。

そうした学部生ならでは良いところもあるからこそ、研究講座を通して、学部生の学術研究を盛り上げていけたらなと思います。

それでは、不定期更新にはなりますが、頑張って書いていきますので、よろしくお願いします!!


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