【書評】枝野幸男、魂の3時間大演説「安倍政権が不信任に足る7つの理由」

有権者として、間違った判断をしないためには、自分なりに政治の情報を集めて、自分のポジションを取っていく必要があります。

ですが、多くの方にとって、現代政治は難しくて、論点の把握すらできないのが現状ではないでしょうか?

今、政治の何が問題で、どう対処するべきなのか、自分の意見をつくるためのヒントが欲しい。知識を深める第一歩となるようなものが読みたい

今回は、このような方にオススメの本を紹介します。


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本の概要

今回紹介するのは、こちらの『緊急出版! 枝野幸男、魂の3時間大演説「安倍政権が不信任に足る7つの理由」』です。

これは、2018年7月20日の国会で立憲民主党の代表枝野幸男氏が行った、内閣不信任案提出時の演説をそのまま書き下ろしたものです。

「カジノ法案の強行」、「アベノミクスの失敗」などと題して、政権が不信任に足る理由を計7つ挙げています。

最初に断っておきますが、私は立憲民主党さんの差し金ではありません(断ったところでなんの保証にもなりませんが笑)。

本の特徴

この本の特徴は以下の2つです。

1. 「いま」の政治の論点がわかりやすく整理されている

2. 節々に政治の本質に触れる解説がある。

それぞれ、簡単に解説していきます。

1.「いま」の政治の論点がわかりやすく整理されている

政治というのは非常に複雑で難しいものです。関心を持てといっても難しいものがあるのではないでしょうか。

私も、有権者として国単位の選挙には必ず投票しますし、その度に少しでも自分が正しいと思える判断をするために少しでも勉強してから投票するようにはしていますが、あまりにも論点が多すぎる、かつ1つ1つも難しいので、ただしく投票できたのかどうかはいつもわからないまま投票します。

この本は、今、国民が有権者としてポジションを取るべき問題はなんなのか、をわかりやすく提示しています。

自分で調べて意見形成をしていくとして、どの問題について調べればいいのかが整理されている、ということです。

もっとも、野党の人の立場から書いているので、中立性は期待できません。それでも、わかりやすく書かれているのはありがたいので、「偏った見方でありうる」ということを強く意識しながら読むことで、今後投票行動その他政治参加を行う際に自分の考えを深めるためのヒントとして活用することができます。

2. 節々に政治の本質に触れる解説がある

この本の第2の特徴として、野党のポジショントークにとどまらず、ところどころ政治哲学的な話題に触れているという点があります。

「立憲主義とは何か?」

「国会は何のためにあるのか?」

「民主主義は、単純な多数決と何が違うのか?」

などなど、様々な政治の概念について、歴史的経緯を振り返りながら、与野党の対立を超えて目指すべき政治のあり方に対する、枝野氏の見解が述べられており、非常に勉強になります。

個人的に一番「なるほど!」と思ったのは、「保守の本質」に関する言及です。

保守の本質は何か?それは、人間とは不完全な存在であるという謙虚な人間観であります。

人間は、全ての人間が不完全なものであるから、どんな政治家が、どんな良い政治をやろうとしても、完璧な政治が行われることはありえない。常に政治は、社会は未完成、不完全なものである。それが、人間は不完全なものであるという謙虚な姿勢に基づく保守の一丁目一番地です。

出典:上西 充子, 田中 信一郎『緊急出版! 枝野幸男、魂の3時間大演説「安倍政権が不信任に足る7つの理由」』ハーバービジネスオンライン編集部, 2018年, p.25

これがどのような歴史的経緯が導き出されたのか、そしてこれが現政権に対する批判とどうつながってくるのかについては、本文を読んでいただきたいと思います。

こんな人にオススメ!

1. 今の日本の政治の論点を整理したい!

「私は、次の選挙でどこに投票したいのか?」

同書は、このことを考えるきっかけになると思います。

繰り返しますが、あくまで野党目線で書かれた本なので、これ1冊だけ読んで決めるのは不公平です。この本以外にも自分でいろいろな情報を摂取して自分のポジションを決めるべきです

ですが、少なくとも同書は、「新聞を読んでもイマイチ論点が頭に入ってこない「何から調べていいかわからない」という人が、「いま、ここ」の政治の勉強をする第一歩となると思います。

2. 政治とはどうあるべきなのかを考えるヒントが欲しい!

「議会政治はなんのためにあるのか」「民主主義ってなんだろうか」

こうしたことを考える際のヒントになるのがこの本です。

この点についても、あくまで枝野氏の見解が述べられているだけですので、他の本も読んでみたり、身近な人と喋ったりして自分の考えを深めていく必要がありますが、そうやって自分で考えていくための優良な材料の1つになると思います。

こんな人にはオススメできない!

反対に、この本は「長く使える政治のテキストが欲しい」という方にはオススメできません。

「いま、ここ」で何が問題なのかを野党目線で述べた演説でありますので、普遍性もなければ、中立性もありません。

この先5年、10年と読み返すようなバイブル的なものを求める場合は、別の本をあたるべきです。

まとめ:旬の食材!

この本は、「私たち一人一人の政治的意見」というメニューを作るための食材になります。

それも、「いま、ここ」で何が問題なのかを語ることを通して政治の本質に触れるものですので、安倍政権が続いている2018年現在に一番美味しい旬の食材になります。

あとで読んでも面白いとは思いますが、今読むからこそ価値が最も高い本です。30分くらいで読めますので、興味を持った方は下のリンクからどうぞ!


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