【論破希望】反出生主義への反論が難しい

ちぐはぐアクティブ・ラーナーの「凡さんす」です!

「幸せに生きるにはどうすればいいか?」

誰もが一度は考えたことがあると思います。

このテーマでお話をする著名人も多く、『7つの習慣』のコヴィー氏は「人格主義」を唱えましたし、また元ライブドア社長の堀江貴文は『自分のことだけ考える』ことを提唱します。

このように、「幸せに生きる方法」についてはあちこちで議論されていますが、なかには、「幸せになるためには生まれないほうがいい」とする人たちも一定数います(^^;;

それも、怪しいトンデモ宗教家とかではなくて、名だたる哲学者がそうした絶望的な理論を展開しているのです。

今回は、そんな「反出生主義」と呼ばれる思想についてのお話です。


訪問ありがとうございます!記事の更新等はTwitterでお知らせしていますので、よろしければフォローお願いします!→ @academicocktail


反出生主義とは?

反出生主義」(英:Antinatalism)とは、「人間は生まれない方が幸せである」として、子どもを持つことに否定的な立場を取る人たちの考え方を指します。

古くはブッダ、少し前ではドイツの哲学者ショーペンハウアーなどが主要な反出生主義者として知られています。

最近では、南アフリカケープタウン大学の教授デイヴィット・ベネター氏が、『生まれてこないほうが良かった 存在してしまうことの害悪(Better Never to Have Been: The Harm of Coming into Existence)』という著書を出し、大きな反響を呼びました。この本は、幸福の総量を最大化することを至上目的とする功利主義的な考え方を土台とし、不完全な形ではあるにせよ、反出生主義の厳密な論証を試みています。

ベネターのような反出生主義について誤解してはいけないのは、「人類は今すぐ滅ぶべき」とは言っていないということです。「生まれてきてしまった人は生きればいいけど、今後生まれてくるかもしれない子ども達は、生まれない方が幸せである」というのが、反出生主義の考え方です。核戦争のような人類滅亡を望んでいるのではなく、徐々に人口を減らしてゼロにすることで、未来の人類の幸福を達成しようと唱えます。

シンプルに論証してみる:2つの前提

ベネターは分析哲学という現代哲学の手法を用いて、反出生主義の厳密な論証を試みたそうですが(私は本文を読んでいません)、そこまで難しく考えなくても、反出生主義はかなり強力な立場なのではないかと思うんですよね。

私が考えるに、反出生主義が成り立つために必要十分な前提は、次の2つです。

①【理論的な前提】生まれてきた人間が全員幸福になることは非常に難しい。

②【倫理的な前提】多数者の幸福のために、少数者に苦痛を強いてはならない。

これらの前提を認めるかは人によると思いますが、以下では、「認める」という方向けに、反出生主義の正しさをたとえ話で主張してみます。

問い:世界が10人のおやすみ中の人々の村だったら

ここで、質問です。

<前提>

①ある村に、10人の眠っている村人がいる。

②村人たちは、誰かに起こされない限り永遠に眠っている。

③通りかかったあなたには、「全員を起こす」か、「全員を放置する」かのどちらかを選ぶ権利がある。

④全員を起こした場合、9人が快を味わい、残り1人が苦痛を味わいながら、その後の人生を過ごす。

<問い>

あなたは、「全員を起こす」か、「全員を放置する」か、どちらを選びますか?

この「眠っている」を「まだ生まれていない」に、そして「起こす」を「産む」に置き換えた上で、「放置する」を選択すれば、反出生主義の主張になります。

前説での前提①「生まれてきた人間が全員幸福になることは非常に難しい」を認めるのであれば、現実世界においてもこの例え話と同様に、地球上の人類の誰かが苦痛の人生を味わうことは避けがたいということは納得できますね。また、前提②「多数者の幸福のために、少数者に苦痛を強いてはならない」を認めるのであれば、「放置する」を選択することになるかと思います。

みなさんはどちらを選択しますか?

おわりに:反出生主義への反論は難しい

今回は、「反出生主義」と呼ばれる「生まれてこない方が幸せ」という考え方を、簡単な例え話で紹介してみました。

反出生主義を認めてしまうと、人類が存続する必要がなくなり、国連が推奨しているSDGs(持続可能な開発目標)なども無意味な(有害な?)取り組みになってしまいます。ですので、なんとか反論したいと思うのですが、今のところ私には思いつきません。

どなたか、Twitterのリプでもいいので論破をお待ちしております(笑)


最後までお読みいただきありがとうございました!記事の更新等はTwitterでお知らせしていますので、よろしければフォローお願いします!→ @academicocktail


※アイキャッチ画像はlavnatalia/Pixabay (CC0 Creative Commons)

スポンサーリンク

シェアする

フォローする

スポンサーリンク